
SNMP, DPI, NetFlow比較
シンプルにSNMP, DPI(Deep Packet Inspection), NetFlowの比較をしてみましょう。以下の表1にまとめてみました。
SNMP | DPI | NetFlow | |
アプリケーションの可視化 | × | 〇 | × |
運用コスト | 〇 | × | 〇 |
IFごとのトラフィック量統計 | 〇 | × | 〇 |
通信の再現 | × | 〇 | × |
プロトコル分析 | × | 〇 | 〇 |
NetFlowが「アプリケーションの可視化」が×になっているのは意外と思われる方も多いかと思いますが、NetFlow v9に含まれるデータは、トランスポート層(OSI参照モデルの第4層)となりますので、ポート番号となります。HTTP/HTTPS等は判別できてもFacebook, Yahoo, Zoomといったアプリケーションの判別まではできません。次に通信の再現と記載したのは、DPIはパケットを保存する動作をしますので、メールの本文や複製したファイルの復元が可能です。しかし、この動作は大量の保存領域が必要となります。そういった意味で、運用コストの採点はDPIは最低となっています。一方、IFごとのトラフィック量統計はネットワーク管理者であれば必須の機能かと思います。NetFlowコレクターではこちらも実装している製品は多いです。しかし、個人的にはSNMPでトラフィック量統計を作成するのを推奨します。なぜなら、NetFlowで実装するのはフローでの統計であり、実際にターゲットとするルーターやスイッチのポートのトラフィック量とは必ずしも一致はしないからです。これは、別の記事で実際に検証して証明します。
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